股関節を動かすことは、身体を動かすきっかけになります。ただし、それだけで基礎代謝が大きく上がったり、体脂肪が減ったりすると考えるのは早計です。座りっぱなしの日は、無理に大きく伸ばすより、痛みのない範囲で動き、歩く機会につなげることから考えましょう。
こんにちは。ワイズジム恵比寿の代表、山崎です。デスクワークが続いた後に立ち上がると、「脚の付け根が動かしにくい」と感じることはありませんか。今回は、股関節の動きと代謝を分けて整理し、日常で運動を始める方法をご紹介します。
「代謝アップ」と、動いて消費するエネルギーは分けて考える
日本医師会は、基礎代謝を、早朝空腹時に快適な室内などで安静にしているときの代謝量として説明しています。一方、歩く、家事をする、トレーニングをするといった活動でも、エネルギーを使います。運動中にエネルギーを消費することと、安静時の代謝量が大きく変わることは同じではありません。
股関節の動きやすさだけで、消費カロリーや痩せやすさを判断することもできません。同じ運動でも、時間・強度・体格などで条件が変わります。「ここを柔らかくすれば必ず痩せる」という一つの方法に頼るより、一日全体の活動と食事を見ていきましょう。
| 考え方 | 確認すること |
|---|---|
| 安静時の基礎代謝 | 股関節の柔らかさだけで高い・低いと判断しない |
| 身体を動かすときのエネルギー消費 | 運動の時間・強度、普段の活動量なども関わる |
| 股関節を動かす練習 | 楽に動ける範囲を探し、日常の活動につなげる |
股関節を動かす目的は、日常の動きを始めやすくすること
股関節は、太ももを上げたり、座る・立つ・歩くといった動きに関わります。解剖や6つの基本動作は、股関節の構造・役割・基本の動きで詳しく紹介しているので、ここでは「動き始めるときに何を見るか」に絞ります。
自分で確認するのは、痛みがないか、左右で動かしにくさが違うか、脚を動かすために上体を大きく反らしていないか、といった点です。違いが見つかっても、それだけで筋力不足や関節の病気と決めることはできません。
動く前に、痛みと身体の状態を確認する
股関節に強い痛みがある、急に痛みが出た、けがの後で体重をかけにくい、歩くことが難しい場合は、運動の工夫より医療機関での確認を優先してください。手術後や治療中の方も、医師・理学療法士などの指示に沿って進めます。
痛みを「硬さのせい」と決めつけて、強く押したり勢いよく回したりする必要はありません。厚生労働省の運動ガイドでも、健康状態や普段の活動量を確認し、個人差に合わせて無理のない強度・量から始めることが示されています。

座りっぱなしの日に始めやすい、椅子での足踏み
痛みや運動制限がなく、座っている姿勢が安定している成人が試しやすい例です。NHSの「Hip marching」を参考に、椅子に座って片脚ずつ少し持ち上げます。高さを競う運動ではありません。
- キャスターのない安定した椅子に座り、両足を床につける。周囲の物を片づける
- 上体を起こし、必要に応じて座面の両側を軽く持つ
- 片方の膝を曲げたまま、楽にできる高さまで少し上げる
- ゆっくり足を戻し、反対側も同じように動かす
- NHSの例は左右各5回。最初は少ない回数でもよく、痛みが出る前にやめる
脚を高く上げようとして、息を止めたり上体を大きく倒したりしないようにします。脚を上げると痛む、左右差が強い、安定して座れない場合は、その動きを無理に繰り返さず、身体の状態を相談してください。
椅子で動いた後は、短い歩行につなげる
椅子での足踏みをしたから、その後ずっと座っていてよい、というわけではありません。立って安全に歩ける方は、休憩に部屋を移動する、飲み物を取りに行く、昼食後に少し歩くなど、生活の中で動く機会を作ります。
厚生労働省は、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないようにし、今より少しでも身体を動かすことを勧めています。長い運動時間をまとめて取れない日でも、仕事の区切りや休憩と結びつけると、予定に置きやすくなります。
歩くときに無理な大股にする必要はありません。歩幅が気になる場合は、歩幅が狭い原因と確認したいこと、活動そのものが少ない場合は、座りっぱなしを見直す運動の始め方を参考にしてください。

ストレッチ・筋トレ・歩行を、目的に合わせて使い分ける
ストレッチは動かせる範囲を確認する方法の一つ、筋トレは筋肉に負荷をかける運動、歩行は日常で続けやすい身体活動です。股関節を動かすことだけに集中せず、今困っている場面と、続けられる予定を合わせて考えます。
例えば、立ち上がる動作を練習したいなら、足の位置や椅子の高さ、支えの有無を調整します。筋トレを始めたいなら、まず正しいフォームの確認ポイントを押さえ、自分に合う重さと動く範囲を選びましょう。
「今日は5回できた」「休憩に一度歩けた」のように、実際に続けられた行動を見ます。ストレッチ直後の楽さだけで、体脂肪が減った、基礎代謝が上がったと結論づけないことが大切です。
股関節の動きと代謝についてよくある質問
Q.股関節を柔らかくすると痩せますか?
柔らかさだけで体脂肪の変化は決まりません。股関節を動かすことをきっかけに、生活全体の活動量や食事を見直します。短いストレッチに減量効果を保証することはできません。
Q.椅子での足踏みは毎日やってよいですか?
痛みや運動制限がなく、軽く行える範囲なら日常の活動に取り入れる例になります。回数のノルマにせず、体調に合わせて調整し、翌日まで痛みが残る場合は無理に続けないでください。
Q.股関節を大きく回したほうが効果がありますか?
大きく動かせるほどよいとは限りません。安定して動ける範囲を優先し、勢いや痛みを使って広げないようにします。身体の状態によって合う動きは異なります。
Q.座り仕事なら、股関節の運動だけで十分ですか?
一つの動きだけで一日の活動をすべて補えるわけではありません。休憩、移動、歩行や自分に合う筋トレも含めて考え、座りっぱなしが長く続かないように工夫しましょう。
恵比寿で、座り仕事に合う運動の始め方を相談する
ワイズジム恵比寿は、恵比寿駅徒歩7分の完全個室パーソナルジムです。柔道整復師資格を持つ代表の山崎 将が、姿勢・身体の動きや生活の予定を確認し、一人ひとりに合う「整えてから鍛える」トレーニングをご提案します。
運動初心者の方も、続けられる内容から相談できます。トレーニング内容とアクセスをご確認ください。姿勢分析+体験トレーニングは通常11,000円→5,500円(税込)。最新の料金・利用条件は料金・プランに掲載しています。
執筆:山崎 将(ワイズジム恵比寿代表・柔道整復師)|2026年10月9日、内容と公式資料を確認して更新。







