「プロテイン」は英語でたんぱく質を意味します。日本では、たんぱく質を補う粉末や飲料を指して使われることも多い言葉です。筋肉をつくる特別な薬ではなく、食事で不足しやすい分を補う選択肢として考えましょう。
筋トレを始めると「必ず買うべき?」「飲むだけで筋肉がつく?」と迷うことがあります。この記事では、たんぱく質の役割と、普段の食事との違い、取り入れる前に確認したい点を紹介します。
プロテインと、たんぱく質の基本
たんぱく質は、筋肉だけでなく臓器、皮膚などを構成する栄養素です。厚生労働省の健康情報サイトでは、身体を構成するほか、酵素やホルモンなどとしても働くことが説明されています。肉、魚、卵、大豆製品など、普段の食品にも含まれています。
粉末のプロテインは、乳由来のホエイやカゼイン、大豆由来のソイなどを原料とする製品があります。ただし、製品にはたんぱく質以外の成分も入るため、「粉末の重さ=たんぱく質の量」ではありません。何をどのくらい補えるかは、栄養成分表示で確かめます。
まず食事で、たんぱく質をとれているか確認する

プロテインを買う前に、普段の食事で主菜をとれているか振り返ってみましょう。朝はパンだけ、昼は麺だけという日が多いなら、卵、魚、肉、豆腐などを食事に組み合わせる方法があります。たんぱく質だけを足して、主食や野菜を減らしすぎないことも大切です。
たとえば朝食に卵やヨーグルトを添える、昼食に魚や肉の主菜を選ぶ、夕食で豆腐や納豆を使うなど、生活に合う方法から考えます。必要量は年齢、体格、運動量、健康状態などで変わるので、すべての人に同じ杯数を勧めることはできません。
米国NIHの運動とサプリメントの解説でも、食事から必要量をとることを基本とし、プロテイン製品は補助として扱われています。食事で十分にとれている方が、筋トレを始めたという理由だけで必ず追加する必要はありません。
食事とプロテイン製品は、どう使い分ける?

| 方法 | 使いどころ | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 魚・肉・卵・大豆製品などの食事 | 主食・主菜・副菜を組み合わせる日々の食事の基本 | 主菜の量や調理法、食事全体のバランス |
| 粉末のプロテイン | 食事だけでは補いにくいときの候補 | 一食分のたんぱく質とエネルギー、混ぜる飲み物の量 |
| 市販のプロテイン飲料 | 持ち運びや準備のしやすさを優先したい場面 | 一本の量、原材料、アレルギー表示、栄養成分 |
食品には、たんぱく質以外の栄養素も含まれます。プロテインだけで一食を済ませることが続くと、食事の内容が偏りやすくなります。まずは「どの食事で何が不足しやすいか」を整理し、必要なときに補うという順番で考えてください。
初心者は、表示と一日の食事量を確認する

一食分の量と、混ぜる飲み物を確認する
パッケージの一食分が何gか、付属スプーン何杯に相当するかを確認します。その量でとれるたんぱく質とエネルギーを見てください。牛乳などで混ぜる場合は、飲み物の分も加わります。「健康によさそうだから」と普段の食事に何杯も上乗せしないようにしましょう。
アレルギーと、身体に合うかを確認する
乳や大豆などのアレルギーがある方は原材料と表示を確認し、原因となる食品を含む製品を避けてください。飲んだ後に腹部の不調が続くなど、身体に合わないと感じたら無理に続けず、原因を確認します。
腎臓の病気などでたんぱく質の量を制限されている方や、治療に伴う食事の指示がある方は、自己判断で追加せず主治医・管理栄養士へ相談してください。栄養補給の方法は、トレーニングの経験だけでは決められません。
飲むことだけで、筋肉や体重が変わるわけではない
筋肉づくりでは運動の刺激、食事全体、休息を合わせて考えます。厚生労働省の運動とたんぱく質摂取の解説でも、とる量を増やすほど筋肉が際限なく増えるわけではないことが示されています。プロテインは、運動や食事の代わりにはなりません。
ダイエット中も、製品一つで太る・痩せると決まるわけではありません。食事や間食、飲み物を含む一日の量を振り返りましょう。栄養の配分はPFCバランスの考え方、運動後の食事については筋トレ後の食事の整え方で詳しく紹介しています。
プロテインでよくある質問
筋トレ初心者は、必ず飲むべきですか?
必須ではありません。まず普段の食事で、たんぱく質を含む食品をとれているか確認します。食事だけで補いにくい場面があるなら、必要に応じて製品を検討しましょう。
飲むだけで筋肉は増えますか?
飲むことだけで筋肉が増えると考えるのは適切ではありません。目的に合う筋トレと、食事全体の栄養、休息を合わせて見直します。食事で十分な方は、追加した分がそのまま必要量になるわけではありません。
食事の代わりにしてもよいですか?
プロテイン飲料だけを一食の基本にすることは勧められません。主食や野菜なども含めた食事を考え、不足しやすい分の補助として使いましょう。食事の指示がある方は、医療者の方針を優先してください。
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参考資料
厚生労働省:たんぱく質
NIH Office of Dietary Supplements:運動・競技とサプリメント
厚生労働省:エネルギー・たんぱく質の摂取と運動







