「背中を鍛えたいけれど、菱形筋はどこにあるの?」「肩甲骨を寄せれば猫背は良くなる?」と疑問に思っていませんか。菱形筋(りょうけいきん)は、背骨と肩甲骨の間にある筋肉です。引く動作や肩甲骨の安定に関わりますが、この筋肉だけを鍛えれば姿勢や肩こりが解決するわけではありません。
こんにちは。ワイズジム恵比寿の代表、山崎です。この記事では菱形筋の役割と、痛みのない方が取り組む鍛え方を整理します。筋肉の名前を覚えるよりも、肩をすくめず、無理なく引いて戻せることを大切にしましょう。
菱形筋とは?肩甲骨を支える背中の筋肉
菱形筋は大菱形筋と小菱形筋からなり、背中の上部で僧帽筋の深い位置にあります。主に肩甲骨を背骨側へ引き寄せる「内転」に関わり、肩甲骨の位置を支えます。肩甲骨を上へ動かす働きや下方回旋にも関係します。
腕を使うときには菱形筋だけでなく、僧帽筋・前鋸筋なども協調して働きます。「肩甲骨を寄せる筋肉が強ければ、すべての動きが良くなる」とは考えないようにしましょう。肩甲骨全体の仕組みは肩甲骨の6つの動きと役割で解説しています。
菱形筋を鍛えると期待できること
- ローイングなど、腕を後ろへ引く動作を支える
- 肩甲骨を寄せる・戻す動きを練習しやすくなる
- 背中を使うトレーニングの土台づくりにつながる
引く種目を適切な負荷で続けることで、菱形筋を含む背中の筋力を高めることが期待できます。ただし、ローイングには腕や他の背中の筋肉も働くため、菱形筋だけを完全に分離して鍛える種目ではありません。
背中の見た目は、複数の筋肉の発達や体脂肪などにも左右されます。菱形筋を鍛えれば背中のラインが必ず変わる、特定の部分の脂肪が落ちる、といった保証はできません。目的に合わせ、全身の運動と生活習慣を組み合わせて考えましょう。
猫背や肩こりは、菱形筋だけで決まらない
猫背が気になると、肩甲骨を強く寄せて胸を張り続けたくなるかもしれません。しかし、姿勢には胸郭や骨盤、首の位置、座る環境、長時間同じ姿勢でいる習慣なども関係します。肩甲骨を後ろに固定し続ける必要はありません。
肩こりや背中の痛みの原因も一つではありません。鍛えることで必ず痛みが軽くなるとは限らず、負荷が合っていなければ症状が増す場合もあります。痛みがあるときに「菱形筋が弱いせい」と自己判断するのは避けてください。
初心者は軽いローイングから始める
まずは軽く身体を動かし、肩や腕の動きに痛みがないか確認します。運動前の準備についてはウォーミングアップの種類と順番も参考にしてください。
1.チューブローイング
チューブを使う場合は、専用の固定具などで安定した支点に取り付け、抜けたり切れたりしないことを確かめます。手で軽く引いた段階で不安定なら使用しません。ドアや家具に自己流で引っ掛ける方法は、固定の安全性を確認できない場合は避けましょう。
- 両足で安定して立ち、首や肩の力を抜く
- 軽い抵抗のチューブを持ち、肘を身体の近くで後ろへ引く
- 腰を反らしたり肩をすくめたりせず、肩甲骨が自然に寄る範囲で止める
- 戻すときも急に手を離さず、ゆっくり元の位置へ戻す
最初は数回で動きを確かめ、痛みがなく余裕を保てる抵抗を選びます。回数やセット数は体力と目的で調整し、腕を引き切ることよりも、引く・戻すの両方をコントロールできるかを見てください。

2.ジムでは軽いシーテッドロー
マシンのシーテッドローは、座って背中を使う動きを練習できる方法の一つです。椅子や足台を身体に合わせ、操作方法をスタッフに確認してから始めましょう。最初から重い重量を選ばず、背中を大きく反らさなくても動かせる重さにします。
ハンドルを引くときは肩をすくめず、肘を無理に身体の後方まで引き込みません。戻すときには肩甲骨も自然に動かします。首がつらい、肩の前が痛い、上体を振らないと引けない場合は、重量や可動域を見直してください。
肩甲骨を「寄せる」と「離す」の両方を練習する
菱形筋を意識する練習と合わせて、腕を前へ伸ばす、ゆっくり上げるなど、痛みのない範囲で肩甲骨が動くことも確認します。寄せた姿勢だけを正解にせず、日常の動作に合わせて位置が変わることを覚えましょう。
力を入れすぎて息を止める、腰を反って胸だけを張る、動くたびに肩を持ち上げる場合は、負荷を下げて練習し直します。動画と同じ形に無理やり合わせるより、自分が楽に動かせる範囲から始めることが大切です。

毎日追い込まず、身体の反応を確認する
同じ部位を強い負荷で連日鍛える必要はありません。筋肉の疲れが残る日は休み、次回は無理なく動けるかを確認します。負荷を増やすときは重量・回数・セット数を一度に変えず、一つずつ調整すると身体の反応を把握しやすくなります。
肩や背中に強い痛みがある、腕のしびれや力の入りにくさがある、けがの後から症状が続く場合は、トレーニングを中止して医療機関へ相談してください。治療中や手術後の運動は、担当の医師や理学療法士の指示を優先します。
菱形筋のトレーニングについてよくある質問
Q.肩甲骨を寄せるだけでも鍛えられますか?
負荷をかけずに動かす練習は、動きの確認に役立ちます。筋力を高める目的では、自分に合った抵抗や継続が必要です。強く寄せ続けることより、自然に寄せて戻せることを優先しましょう。
Q.ローイングで菱形筋だけを鍛えられますか?
ローイングでは僧帽筋、広背筋、腕の筋肉なども働きます。菱形筋だけを完全に分離するのではなく、背中と肩甲骨を協調させる種目として取り組みましょう。
Q.菱形筋を鍛えると猫背は治りますか?
菱形筋だけで姿勢の変化を保証することはできません。身体の動き、座る環境、他の筋肉の働きなども確認し、自分に必要な運動を選ぶことが大切です。
Q.筋肉痛と肩の痛みは同じですか?
運動後の違和感をすべて筋肉痛と決めつけないでください。鋭い痛み、しびれ、強い腫れ、動かしにくさ、長く続く症状があるときは運動を控え、医療機関に相談しましょう。
恵比寿で、自分に合う運動を始めたい方へ
背中のトレーニングは、重さを増やす前に肩甲骨と腕の動きを確認することから始めましょう。ワイズジム恵比寿では、柔道整復師資格を持つ代表の山崎が姿勢・関節の動き・運動経験を確認し、一人ひとりに合わせて運動を提案します。
ただ鍛えるだけじゃない。整えてから鍛える。 恵比寿駅徒歩7分・完全個室の環境で、身体の状態に合う負荷や動かし方を一緒に考えていきます。
トレーニング内容と料金プランをご確認いただけます。姿勢分析+体験トレーニングは通常11,000円から5,500円(税込)。空き枠はAirリザーブで確認できます。
参考資料
参考資料の運動は目的や対象が異なります。本記事の練習例は痛みのない方に向けた一般的な案内で、治療やリハビリの処方ではありません。







